CO_2固定能力に着目した大規模プロジェクトの地球環境影響評価手法に関する研究
Project/Area Number |
07680591
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
後藤 真太郎 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (80247436)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 地球環境問題 / リモートセンシング / 地理情報システム / プロジェクト評価 / 費用便益分析 |
Research Abstract |
本研究で検討した内容は以下の通りである。 1)陸域における純一次生産力の地域分布特性の評価 大規模開発プロジェクトに伴う森林伐採によりどれだけのCO2固定能力が失われるかを評価するためには、地球規模およびプロジェクトのサイト周辺でのCO2固定能力の分布状況を推算する必要がある。このため、グローバルにはNOAA-AVHRR(地上分解能約16km)、LANDSAT-TM(地上分解能各々約1km,約30m)を用い、植物のクロロフィル濃度に強く反応するNDVI(正規化植生指標)を算出し、その地域分布図を作成した。NDVIの分布図を作成する際、特に水蒸気等のエアロゾルの影響の高い地域においては、あらかじめ大気中の放射伝達シミュレーションにより理論的に求めた大気の影響を除去するための手法につき検討した。 2)陸域におけるCO2固定能力の地域分布特性の評価 1)のデータに基づいてCO2固定能力の地域分布図を作成した。また、気象条件、水循環、土壌条件、農業生産力および土地改良に要する費用を考慮に入れ、地球環境に対する影響度を費用換算ができるモデルを作成した。 3)プロジェクトに係わる建設材により二次、三次的に排出されるCO2量の推算モデルの作成 土地利用の変化によるCO2固定能力の低下以外にも建設材の製造課程および建造物の運用段階において、CO2が排出され、これらの二次的、三次的に排出されるCO2量も考慮に入れ総量的に大規模プロジェクトを評価する必要がある。このため、プロジェクトにより使用される建設材の種類から、CO2を排出する産業を特定し、各建設材の規模よりCO2排出量を推算するモデルを作成した。 4)CO2固定能力に着目した大規模プロジェクトの評価モデルの作成 1)2)および3)をリンクさせ、プロジェクトにより排出されるCO2の総量を植林などの対策技術に要する費用に換算し、費用便益分析により大規模プロジェクトの評価するモデルを作成し、東南アジア地域における水資源開発プロジェクト(ナムポーン水資源プロジェクト)の評価に適用した。その結果、これまでの環境影響評価モデルでは便益が生じるプロジエクトでも、本研究で提案した環境影響評価を行えば成立しないプロジェクトがあり、地球環境影響評価の評価の重要であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)