Project/Area Number |
07680627
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木越 英夫 名古屋大学, 理学部, 助教授 (90169839)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 活性シクロプロパン分子 / DNA切断 |
Research Abstract |
わらびの究極発癌物質は、非常に反応性の高いシクロプロパン環を有し、DNAを塩基選択的にアルキル化し切断する機能を有する化合物である。本研究では、わらびの究極発癌物質によるDNA切断の分子機構を詳細に検討するため、わらびの究極発癌物質の構造に基づき、安定でかつDNA切断活性を有するシクロプロパン分子を設計・合成し、これらの分子によるDNA切断反応を検討した。 これまでに、わらびの究極発癌物質を規範としてヒドリンダン型活性シクロプロパン分子を合成し、DNA切断活性を検討した。今回新たにヒドリンダン型活性シクロプロパン分子よりも安定なジヒドロナフタレン型活性シクロプロパン分子を設計し、1-ナフトールから合成した。この活性シクロプロパン分子はDNAのグアニンを選択的にアルキル化し、DNA鎖を切断することが分った。さらにこの人工分子にオリゴヌクレオチドを連結した。オリゴヌクレオチド部は相補的な一本鎖DNAと二本鎖を形成することにより活性シクロプロパン分子を標的DNA塩基に近づけるため、塩基配列選択的なDNA切断が期待できる。現在、切断反応により生成した化合物を単離し、構造を決定することにより、DNA切断反応の機構を検討している。 一方、DNAに対して高い親和性を抗生物質ネトロプシン誘導体についてDNAとの反応を検討したところ、比較的高濃度を必要とするが一部の誘導体にDNA切断活性が見られた。そこで、ジヒドロナフタレン型活性シクロプロパン分子とネトロプシン誘導体のハイブリッド化合物を設計・合成した。これらハイブリッド化合物についてDNA切断活性を検討している。
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