Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
第一の研究目的である新規活性物質の探索研究は順調に進み,今回,ヤエヤマシキミ,フクギおよびサンゴジュより次の新規生理活性天然物の単離に成功し,それらの構造を明らかにすることができた.二環性C6-C3化合物bicycloillicinons A, B(神経突起伸展作用,アセチルコリン合成酵素活性上昇作用),キサントン類garciniaxanthones C〜H(活性酵素消去作用),テトラヒドロフラン環を有するフロログルシン類garsubellins A〜E(アセチルコリン合成酵素活性上昇作用),多数のジテルペン11員環vibsanine類と7員環vibsanine類および珍しい炭素骨格からなるneovibsanine類である.特に,11員環vibsanine類から7員環vibsanine類への変換はCope転移によって容易に起こり,7員環vibsanine類の立体異性体生成比は,11員環vibsanine類の数種からなる立体配座異性体の存在比で来まる事をMM2等の安定配座解析で明らかにできた. 第二の研究目的である活性化合物の合成研究は,計画の80%は達成できたと考えている.まず,神経突起伸展活性物質mastigophorenes類の構成単位であるherbertenediolの大量合成にBrownの速度論的還元法と分子内Heck反応を組み合せることで成功した.さらに,この合成ルートを利用して数種のcuparene系セスキテルペンが容易に合成できた.しかし,当初の目的であった植物組織培養法によるherbertenediol からmastigophorenes類への変換は実現するに至っていない.なんとしても来期に成功させたい.一方,マグノロール誘導体の合成は順調に進み,C26炭素鎖が結合した単純なマグノロール誘導体が天然物と同等の神経突起伸展活性を示した.また,モクタチバナから得られた5-リポキシゲナーゼ阻害物質ardisiaquinone類の効率的合成が完了し,現在,合成物の抗アレルギー作用および活性酸素消去作用をin vivoで検討している途中である.
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