大きさが異なるプロテアーゼインヒビターの部位特異的変異体の構造と阻害活性の関係
Project/Area Number |
07680657
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
三浦 謹一郎 学習院大学, 理学部, 教授 (30000227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 修一 学習院大学, 理学部, 助教授 (80215243)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | プロテアーゼインヒビター / 放線菌ズブチリシンインヒビター / オボムコイド / 部位特異的変異体 / 遺伝子工学 / 構造的ゆらぎ / 機能構造 / ウリ科種子インヒビター |
Research Abstract |
放線菌ズブチリシンインヒビター(SSI)、トリ卵白のオボムコイド・ドメイン3、そしてウリ科種子由来のプロテアーゼインヒビターという大きさ、構造の異なる3種類の蛋白質性プロテアーゼインヒビターについて、遺伝子工学の手法を用いて変異体を作成し、これらがインヒビターとして機能するための機能構造、及び各種プロテアーゼとの相互作用について研究を行った。SSIについては、反応部位近傍のジスルフィド結合のほか、Asn99や二量体界面に存在するVal13、Arg90、そしてC末端と塩結合しているArg29などを置換するとズブチリシンによって分解を受けるように変化すると共に、変性温度が低下することが明らかになった。また分解の中間体の解析から、SSIがプロテアーゼインヒビターとして機能するためは、これらのアミノ酸残基によって反応部位近傍のみならず分子全体としての構造的ゆらぎが極度に抑制されていることが必要であることが示唆された。そしてこれらのアミノ酸残基は放線菌に広く分布するSSIの同族蛋白質(SIL蛋白質)においても保存されていた。P1部位をLys、Metに変換してそれぞれトリプシン、キモトリプシンを阻害するようになったオボムコイド・ドメイン3についてはP2'部位のAspをTyrに置換することによって阻害活性が上昇した。P3'部位のArgをAlaにすることによってトリプシンに対する阻害活性はさらに上昇したが、キモトリプシンに対しては反対に大幅に活性が低下することが明らかになった。またウリ科種子のインヒビターについては、大腸菌を用いた融合蛋白質としての発現系、及び炭酸水素アンモニウム緩衝液を用いた活性分子種への巻き戻しの系を確立した。そして同族蛋白質で保存されている4個の疎水性残基を1個あるいはすべて置換したところ、トリプシンに対する結合は5〜450倍弱くなったものの分解は受けず、分子として非常に安定であることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)