Project/Area Number |
07680676
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
久永 真市 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (20181092)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | cdk5 / cdc2キナーゼ / サイクリン / 脳 / ニューロフィメント / タウ / リン酸化 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
cdk5はcdc2関連キナーゼの一つである。他の全てのcdc2関連キナーゼが細胞増殖の進行に関わっているのに対して、cdk5は最終分化し、分裂しない神経細胞で機能していると考えられている。神経細胞内でcdk5がどのような役割をしているのか、また、どのようにして活性化されているかは、非常に重要な問題である。すでに、我々はcdk5キナーゼを精製し、その性質を調べ、神経細胞内におけるcdk5の基質はニューロフィラメントのHサブユニット(NF-H)やタウ蛋白であることなどを明らかにしてきた。今年度の当初の目的はcdk5の活性阻害因子の同定であったが、阻害因子の検出が出来ず、ここではでは、cdk5の局在についての生化学的な検討へと計画を変更して行った。ブタ脳粗抽出液中の細胞骨格を沈殿させると、殆ど全てのcdk5キナーゼ活性は細胞骨格分画に回収された。この画分から微小管を重合・脱重合させ精製するとともに、ニューロフィラメントから分離させると、cdk5活性は微小管と挙動をともにした。再構成微小管と精製cdk5との共沈実験からcdk5は微小管結合蛋白を介さず、直接微小管に結合できることが示された。一方、微小管に結合できない画分にもcdk5蛋白質は検出されたが、ゲルろ過法により、これらはcdk5単独からなる活性を持たないモノマーであることが判った。この結果より、cdk5は微小管にp35またはその分解産物であるp26を介して結合することが示された。cdk5のこのような局在は、神経軸索内で基質であるタウやニューロフィラメントHの近傍に存在して、特定の蛋白を基質として選択する一つの方法と考えられる。
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