Project/Area Number |
07680681
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
外村 辨一郎 京都大学, 農学部, 教授 (20026545)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝田 禎亮 京都大学, 農学部, 助手 (70263126)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 放線菌ズブチリシンインヒビター / プロテアーゼインヒビター / タンパク質性プロテアーゼインヒビター / ズブチリジンBPN′ / 組換え型プロテアーゼインヒビター / タンパク質工学 / 反応速度定数 / ストップトフロー法 |
Research Abstract |
1.反応部位ペプチド結合(Met73-Val74)が切断された放線菌ズブチリシンインヒビター(SSl)、即ち修飾SSl(以下、SSl*)は、ズブチリシンBPN′(以下、E)と反応してこれを阻害することを我々は既に明らかにしたが、EとSSl*との複合体(以下、El*)は通常不安定であり、l*の中の切断されている反応部位ペプチド結合は修飾されて容易にElとなる。この様な状況下では、SSl*のEに対する阻害物質定数Ki*を正確に求めるためには、Eとl*の結合が遅い条件を用いることは不適当である。そこで、蛋白質濃度を10^<-5>Mオーダーにまで上げ、結合速度を修飾の速度に比べて十分に速くし、Suc-Ala-Ala-Pro-Phe-pNAの加水分解によるpNAの放出を指標とし、ストップトフロー装置を用いて、Eとl*との結合を追跡した。先に当研究室から報告した一本の反応曲線から結合の速度定数(K_<on>))と解離の速度定数(K_<off>)を求める解析法(J. Biochem. 114, 553-559(1993))によってK_<on>*=2.0×10^6M^<-1>s^<-1>、K_<off>*=2.4s^<-1>を得た。これから算出されるK_1*(=K_<off>*/K_<on>)は8.3×10^<-7>M(pH7.0,25℃)となった。 2.SSlのP1位(野生型ではMet73)をリジンに変換した組換え型SSl M73Kを対象としてズブチリシンBPN′との結合の速度論的パラメターを求めることに成功し、P1位に正電荷を導入したことの効果を解析した。M73Kは野生型に比して酵素との結合がやや強いが、それは酵素との複合体の解離の速度定数が小さいことに起因することが判明した。しかも、それは酵素との相互作用の2段階機構における1分子異性化反応の戻り方向の速度定数の差に由来することが明きらかとなった。その差(野生型:1.4×10^<-4>s^<-1>、M73K:1.2×10^<-5>s^<-1>)はP1位に導入されたリジン残基の側鎖と酵素のGlu156の側鎖間の静電的相互作用に基づくものと推論した。
|