創傷修復過程における末梢神経再生の分子機構-腫瘍壊死因子によるNGF遺伝子の発現制御
Project/Area Number |
07680695
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
河野 通明 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (00027335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 恭三 岐阜薬科大学, 薬学部, 名誉教授 (00029935)
佐藤 仁彦 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (00240945)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 腫瘍壊死因子 / 神経成長因子 / 創傷修復 / 繊維芽細胞 / インターロイキン-1 / 骨形成因子 / 受容体 / 転写調節領域 |
Research Abstract |
1.腫瘍壊死因子(TNF)の繊維芽細胞に対する神経成長因子(NGF)産生促進作用は、その細胞増殖促進作用と同様、2種類存在する受容体のうちのタイプ1TNF受容体を介して引き起こされることを、各受容体に特異的な抗体を用いて明らかにした。一方、受容体以降の上記各作用発現に至るシグナル系は、少なくともMAPキナーゼ・カスケードの関与に関しては互いに異なることを明らかにした。すなわち、細胞増殖作用はMAPキナーゼカスケードの活性化を介して引き起こされるが、NGF遺伝子発現に至るシグナル系にはMAPキナーゼ系が関与していない可能性が示唆された。 2.TNFの繊維芽細胞に対するNGF産生促進作用は、創傷部位においてマクロファージなどより産生、分泌されているインターロイキン-1、インターフェロン-γ、さらに骨形成因子の共存によって、相乗的に亢進されることを明らかにし、TNFは上記各因子と共に繊維芽細胞に対して作用してNGF産生を強力に促進することで、創傷修復過程における必須の反応の一つである末梢神経再生に深く関与している可能性を提示した。 3.C-2セラミドがヒト繊維芽細胞に対して特異的に、NGF産生促進作用を示すことを見い出した。 4.マウスゲノムライブラリーよりNGF遺伝子のプロモーター領域(2kbp)を単離しそのなかにAP-1サイト、NFκBサイト、さらに最近他のグループよりNGF遺伝子転写調節領域に存在することが報告されている幾つかのエンサンサー、サイレンサー配列が含まれていることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)