T3,T7ファージDNA詰込みにおけるDNA成熟機構と転写機能
Project/Area Number |
07680737
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤澤 久雄 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00025347)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | T3,T7ファージ / 頭部形成 / DNA成熟 / 詰込みシグナル / 転写活性 / 特異性 |
Research Abstract |
線状2本鎖DNAの完全複製(末端の)は不可能であるが、ファージはDNAをコンカテマ-として合成し、それからDNAを切り出すこと(DNA成熟)によりゲノム構造を維持している。T3,T7ファージはDNA詰込みに必要な配列(pac配列)をプラスミドにクローンすると、これを認識して頭殼に詰め込み、形質導入する。形質導入系を用い、pac配列がDNA成熟における截断の標的配列(pacC)とファージRNAポリメラーゼプロモーター配列(pacB)からなること及びプロモーター活性と詰込み活性との間に高い相関があることが明らかになった。本研究ではT3,T7ファージのDNA成熟機構と転写機能との関連を解明する。 (1)pacB配列変異体の解析により、転写は詰込みに必要ではあるが、十分でないこと及び転写と詰込みの方向が反対になるようなpacBとpacCの配置が必須であることが分った。また、T3 DNA上のいくつかのプロモーターの詰込み活性は複製起点活性と相関があった。(2)T7ゲノムDNAのpacBの代わりにT3 pacBを導入したキメラファージはT3,T7どちらのファージによっても詰め込まれた。T3,T7ゲノム右端にあるパリンドローム構造がDNA成熟に関わる可能性が主張されたが、この配列の欠失はファージの増殖過程には影響を与えなかった。(3)DNA合成阻害剤および転写阻害剤は共にin vitro DNA詰込み反応を阻害した。RNaseAはDNA詰込み反応に促進的であったが、RNaseHはそれを阻害した。in vitro詰込み反応をコンカテマ-形成、DNA成熟、DNA詰込みの素反応に分けて解析したところ、DNA合成阻害剤はコンカテマ-形成とDNA成熟反応を、転写阻害剤及びRNaseHはDNA成熟の開始反応を阻害し、これら処理はDNA詰込み反応自身を阻害しなかった。 購入したウルトラスペックは組換えDNA実験の際、DNA定量に用いた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)