Project/Area Number |
07680837
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
五十嵐 道弘 群馬大学, 医学部, 助手 (50193173)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | 成長円錐 / SNARE複合体 / SNARE仮説 / 合成ペプチド / シンタキシン / ボツリヌス毒素 |
Research Abstract |
成長円錐の機能の一つは神経突起の伸長であり、このためには膜面積の拡大が生ずる必要がある。報告者は「シナプス小胞の融合と同じメカニズムで小胞融合が成長円錐で生じて、その結果、突起の膜面積が拡大する」という仮説を立て、その検証を行った。膜融合に必須の蛋白質シンタキシンを選択的に分解する活性を有するボツリヌス毒素C1を培養神経細胞に投与すると、成長円錐の退縮が生じた。成長円錐の退縮は成長円錐機能の抑制を意味するので、シンタキシンが成長円錐の機能に必須であることが証明された。さらに、この過程をビデオで観察すると、小胞の多い領域の面積が選択的に縮小し、中に多数の巨大空胞が集積する像が観察された。これらの空胞は小胞同士が融合して形成される像も観察された。また、これらの空胞の表面積の総和が成長円錐での突起の膜面積拡大に相当するものであることが、画像解析によって示された。従って、巨大空胞は、毒素処理によって小胞が膜に融合出来ず、過剰に蓄積した小胞同士の異常な融合で形成されることが明らかとなった。さらに成長円錐の表面をFITC-WGAでラベルすると、成長円錐の螢光強度は経時的に減弱するが、毒素処理群ではその消退が遅延することを見いだした。これは成長円錐で膜付加が生じていることを証明している。また合成ペプチドを用いた実験から、シンタキシンと相互作用をする蛋白はVAMP及びα-SNAPであることが示唆された。よって、成長円錐ではシンタキシンが他の蛋白とSNARE複合体を形成して、膜小胞の形質膜への融合が起こり、膜面積が拡大して突起が成長することが証明された。
|