痛みを伝えるスローポテンシャルの発生・伝播機序と関門制御
Project/Area Number |
07680868
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
村瀬 一之 福井大学, 工学部, 教授 (40174289)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 関門制御 / 光学的電位計測 / 神経興奮伝播 / スローポテンシャル / 脊髄 / 痛覚 |
Research Abstract |
脊髄後根の細い線維に頻発刺激を加えると、数秒から数十秒持続する脱分極性スローポテンシャルが脊髄後角細胞に発生する。これが痛みの信号であり、その発生・伝達にサブスタンスPが関与していることは種々の実験的事実で示されている。しかし、脊髄後角では、(1)小型の介在細胞が密集し解剖学的解析では明快な神経回路構成を知り得ない事、(2)数十種類以上の化学神経伝達物質が存在する事、(3)多種の伝達物質の共存や同時放出がある事、(4)神経伝達物質には信号伝達を調節する作用を持つものが多い事、などの理由で、従来の方法ではその発生・伝播機序を示す明快な実験結果はなかった。 我々は、一昨年来、脊髄切片を電位感受性色素で染色し後根刺激によって脊髄後角に発生する神経興奮伝播を光学的に記録する方法を開発し、速い応答の解析を行なってきた、本研究では、(1)装置を改良してスローポテンシャルの伝播を光学的に記録する。(2)スローポテンシャルの発生機序を調べる、(3)関門制御の神経回路を明らかにすることを試みた。 その結果、(1)頻発刺激によって脊髄後角領域に発生する数秒から数十秒間持続するスローな光学的応答が計測できた。(2)そこで、スローな光学的応答がスローポテンシャルを反映しているかを薬理的に調べた。すなわち、スローな光学的応答はサブスタンスP拮抗薬またはL型Caチャネル遮断薬で抑制され、興奮性アミノ酸拮抗薬や線維終末からの速い伝達を遮断するN及びT型Caチャネル遮断薬では変化しなかった。以上の結果から、スローな光学的応答は少なくとも薬理的にはスローポテンシャルと同じ性質を持つ事、速いEPSPとは発生機序が異なる事が判った。(3)A線維のみを刺激する弱い刺激とスローな光学的応答を発生させる頻発刺激を組み合わせると極めて多様なパタンが発生した。そこで現在、1組の後根を持つ矢状切片で異なる入力線維を刺激し相互制御を解析している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)
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[Publications] Kita,H.,Yamada,H.,Tanifuji,M.,and Murase,K.: "Optical responses recorded after local stimulation in rat neostriatal slice preparations:Effets of GABA antagonists,glutamate antagonists,and dopamine agonists," Experimental Brain Research 106. 187-195 (1995)