プロトン、燐及び炭素核磁気共鳴スペクトロスコピーによる脳細胞代謝機構の研究
Project/Area Number |
07680877
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
|
Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
山田 直子 (西丸 直子) 大分医科大学, 医学部, 助手 (60101086)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 和廣 大分医科大学, 医学部, 教授 (20053027)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 脳細胞代謝機構 / 細胞内燐化合物 / 乳酸 / P-NMR / 脳スライス標本 / ラット |
Research Abstract |
本研究の目的は脳細胞の代謝機構を明らかにすることである。そのため、生理的かつ直接的に脳細胞内の燐化合物及び乳酸、グルコース等の測定を行い、その経時的変化を分析することにより代謝機構を解明しようと試みた。非破壊的かつ経時的に測定出来るBruker製AMX-2-300 WB NMR(核磁気共鳴装置)にP核種を用いて生理的条件下の細胞内燐化合物(ATP、クレアチンリン酸、無機リン等)の測定を行った。3匹分のラットの大脳皮質の厚さ400μmのスライス標本を同時に試料管へ入れ、25℃の酸素を加えたクレブス溶液(含グルコース)で潅流し、長時間生理的に良い状態で比較的よい燐化合物の信号を得ることが出来るようになった。8分間の高カリウム溶液置換により、脳組織の刺激を行うとクレアチンリン酸の急激な減少と無機リンの増加が見られた。その後、生理的クレブス溶液にもどすことにより、十数分以内に回復する。潅流液中のエネルギー基質であるグルコースを乳酸に替えて同様の実験を行った。従来の脳細胞のエネルギー代謝機構と異なり、乳酸がエネルギー基質として脳組織において、ある程度利用出来ることが明らかになった。この事は脳細胞のエネルギー代謝機構の新しい考え方を示唆する重要な発見である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)