Project/Area Number |
07680886
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福島 菊郎 北海道大学, 医学部, 助教授 (70091486)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 滑動性眼球運動 / 適応性学習 / サル / 前頭葉眼球運動野 / 前庭動眼反射 / サッカード |
Research Abstract |
滑動性眼球運動は眼球運動サブシステムの中でも霊長類になって初めて高度に発達した運動系で、これは運動中に対象物を絶えず網膜中心窩で捕えて視覚入力を取り込み、注意を要求し対象物の運動方向或いは速度についての予測もその遂行に密接に関わる。この運動系の直接経路はすでに明らかにされたが、これだけでは上記の性質を含めた種々の特性を説明できないので、本研究は滑動性眼球運動の制御に前頭眼野がどのような役割を果たすかを覚醒サルで調べることを目指した。方法:ニホンザル3頭を用い、無菌手術後、基本的な眼球運動課題を訓練した後、2種類の適応性学習課題を調べた。(1)サッカード系で使われるダブルサッカード課題を滑動性眼球運動系に応用して利得学習を起こさせる課題、(2)前庭刺激と視標追跡刺激とを直交する座標軸で加えて視標追跡訓練を行い、滑動性眼球運動が前庭動眼反射に及ぼす影響を調べる課題。結果:(1)の課題では、前回健康人で報告したように、サルにおいても課題に対応し、約30分の訓練で、滑動性眼球運動の利得が適応性に変化した。(2)の課題では、頭部回転平面と直交平面の応答は訓練前は生じなかったが、約30分の訓練後から生じ始め、それは訓練刺激の周波数及び振幅に依存する適応性応答であった。これらの適応性学習に前頭眼野がどのような役割を果たすかを調べるために、弓状溝底部を中心として滑動性眼球運動に関連するニューロンを探索している。これまでのところ、滑動性眼球運動に関連したニューロンは数個見つかり、それらは基本的な眼球運動課題では、最適方向をもっていた。今後、学習課題をその最適方向で行い、滑動性眼球運動関連ニューロンの適応学習課題中の応答特性を解析する予定である。
|