上丘-頸運動系の視覚入力から運動出力への座標変換におおける網様体脊髄路細胞の役割
Project/Area Number |
07680887
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
篠田 義一 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (60010104)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 網様体脊髄路 / 脊髄 / 頚筋 / 上丘 / HRP / 視蓋脊髄路 / 運動ニューロン / 前庭脊髄路細胞 |
Research Abstract |
本研究は、これまでの研究をさらに発展させ、単一網様体脊髄路細胞が脊髄で支配する頸筋運動核に一定の空間パターンがあり、それがいくつかの群に分類されることが予想されるので、単一網様体脊髄路細胞によって支配される頸筋群(Functional synergy)の空間パターンを、単一前庭脊髄路細胞によって支配される頸筋群のパターンと比較することにより、上丘-網様体脊髄路系の出力系座標が三半規管の直交座標系で表現されているか、絶対空間座標系で水平・垂直方向で表現されているかを明らかにするために行われた。 実験は頚椎のC1,C2を開き、前索にHRPを充填した細胞内記録電極を軸索内で刺入し、対側上丘の電気刺激に応じてスパイクを生じる軸索を捜した。そのうち、上丘から直接スパイク発火が誘発された視蓋脊髄路細胞であり、単シナプス性にスパイクが誘発されるのは網様体脊髄路細胞であった。単シナプス性に誘発されるスパイクを生じる軸索を選び、HRPを電気泳動的に注入し、連続切片(100μm)を作製し、DAB染色を行った。網様体脊髄路細胞の起始核は、尾側橋網様核と延髄網様核であった。連続切片を用いて、脊髄における軸索投射の三次元的分布を顕微鏡描画装置を用いて解析したが、単一細胞が多数の側枝を多髄節にわたって持っていること、そしてRexedのVI-IX層に多数の軸索終末があることが明らかにされた。軸索終末がどの頚筋の運動核に終始しているかを明らかにするため、HRP逆行性標識された運動ニューロンとシナプスしているかを解析したところ、複数の頚筋の運動核を同時に支配していることが明らかになった。この結果と、これまでに我々が明らかにした前、水平、後半規管のそれぞれの入力を受ける単一前庭脊髄路細胞の支配頚筋群とを比較することにより、網様体脊髄路細胞が三半規管の直交座標系を使っているか、他の座標系を使っているか現在分析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)