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カント倫理学と現代英米の倫理学における義務と権利の位置づけについて

Research Project

Project/Area Number 07710020
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 倫理学
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

福田 俊章  東北大学, 文学部, 助手 (70260411)

Project Period (FY) 1995
Project Status Completed (Fiscal Year 1995)
Budget Amount *help
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywordsカント / 倫理学 / 義務 / 権利 / 徳義務
Research Abstract

本研究はカントと現代英米双方の倫理学について、義務・権利の先後関係なる問題を検討するものであった。
我々はまず『道徳の形而上学』における実質的義務の理論を検討し、ここでも「義務にもとづいて義務を遂行する」というカント倫理学の核心的な要求が維持されているのを確認した。すなわち、「徳義務は『同時に義務でもある目的』である」という通常あまり顧みられることのない主張は、それ自体を目的として義務を遂行することによって徳が養われて行くという意味に解しうるのである。こうした見解の根底には、我々人間がまずもって義務を担う存在者であること、従って義務に権利が先行するという洞察が控えている。
『道徳の形而上学への基礎づけ』における道徳法則の正当化論証については、現在論文の最終的な詰めを行なっており、来年度早々には発表できるものと考えている。そこでは、当該の論証を独自の視点から再構成することを試みた。すなわち、何らかの意味で意志を具える存在者は道徳法則の正当化にあって問題となる理性的行為者のすべてを覆う。かくて、そうした存在者に汎通的に妥当することを示せば、道徳法則は正当化されたことになる。しかし、この論点に立脚して当該の論証を非・道徳的な前提にもとづくものとして再構成してみたところで、その論証は成功しない。行為の法則を道徳とは独立に正当化するのは不可能なのであり、我々はやはり義務を担う存在者としてあるのである。
年度途中に所属替えになったこともあり、現代英米の倫理学に関しては予定した研究を進めることが出来なかった。医科大学に所属することになったの機縁に、生命倫理・応用倫理の方面で活発な活動を続ける現代英米の倫理学を今後本格的に研究して行きたいと考えている。

Report

(1 results)
  • 1995 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 福田俊章: "カント『道徳の形而上学』における実質的義務の理論ー「同時に義務でもある目的」と徳義務ー" 社会思想史研究. 19号. 144-155 (1995)

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      1995 Annual Research Report

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Published: 1995-04-01   Modified: 2016-04-21  

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