ポストモダンと現代美術-ニュー・アート・ヒストリーの視点から-
Project/Area Number |
07710030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
美学(含芸術諸学)
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Research Institution | The National Museum of Art, Osaka |
Principal Investigator |
加須屋 明子 国立国際美術館, 学芸課, 研究員 (10231721)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 現代美術 / 美学 |
Research Abstract |
今年度は、「ポストモダンと現代美術-ニュー・アート・ヒストリーの視点から-」と題して、ポストモダニズム批評-とりわけいわゆるニュー・アート・ヒストリーの研究-の研究を行い、その成果は、ポーランド、ヤギェウォ大学編集の報告書に、論文「Postmodernizm i sztuka wspolczesna-o roli jaka odegral postmodernizm(ポストモダンと現代美術-ポストモダニズムの果たした役割について-)」の掲載という形で発表した。これは、西欧の二項対立的な枠組みに対する異議申し立てとして始まった、あらゆる制度の見直し、価値の解体といった、脱構築運動と共に盛んとなったポストモダニズムの果たした役割を、既にポストーポストモダニズムと呼ばれることもある現在において、もう一度見直してみたものである。ポーランドの学者との意見交換の中で、私は西欧(=中心)に対する他者としての位置を確認したが、こうした意識は脱近代(ポストモダン)の枠組みにおいても十分に機能し得るであろう。西欧における、中心と周縁という観点からすれば、ポーランドは周縁に属し、その意味において西欧中心主義の文化形態をとる日本との相同には興味深いものがある。また、ニュー・アート・ヒストリーの世界的権威であるハーバード大学のノーマン・ブライソン教授等の著作も入手し、それぞれについての考察を行い、国内外の現代美術作品の調査も併せて行った。ブライソン教授は今年12月に来日が予定されており、その際には意見の交換を行う予定である。更に、9月にポーランドで行われる国際美学会への寄稿及び国内の美学会での口頭発表を予定している。
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Report
(1 results)
Research Products
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