注意欠落障害症候群の動物モデルにおける注意障害・衝動性の研究
Project/Area Number |
07710043
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
|
Research Institution | Yamano College of Aesthetics |
Principal Investigator |
原 美樹 山野美容芸術短期大学, その他部局等, 講師 (40261763)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 注意欠落障害 / 迷路学習 / 6‐hydroxydoamine / 新生仔期処置 / ラット |
Research Abstract |
注意欠落障害症候群(Attention Deficit Disorder; ADD)の動物モデルとして、新生仔期(生後2・4日齢時)に側脳室内に6‐hydroxydopamine(計70μg)を投与して脳内dopamineを選択的に減少させたラットを用い、迷路学習への影響について検討した。使用した装置は標準型のHebb‐Williams迷路であるが、手続きはこの迷路で標準的に用いられるものとは異なり、あらかじめ選択点が4つある課題(実験1)と3つある課題(実験2)を用意し、異なる被験体16試行(1日2試行×8日)ずつ課すという実験スケジュールを採った。実験は約4か月齢時から始まり、各被験体は迷路訓練前に食餌制限によって通常時の85〜95%に体重を制限した。実験の結果、実験1ではADDモデルの実験群が統制群よりも有意に誤反応数が多いという結果が得られたが、選択点や袋小路が1つ少ない実験2においては両群間の差は消失した。この結果から、実験1における成績の低下が覚えるべき選択点の数と関係があることが示唆された。誤反応の分布をさらに分析してみると、実験群のラットでは特に左右を選ぶようなT型やL型の選択点での誤反応が多く、対照的に統制群のラットでは左右型の選択点での誤反応と先へ進むか手前で曲がるかというgo/no‐go型の選択点での誤反応にそれほど差が認められなかった。以上のことから、ADDモデルラットでは、左右選択反応における転導性および選択点の増加に伴う注意容量の限界という2つの点が迷路成績に影響を及ぼしていることが示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)