Project/Area Number |
07710091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
西出 隆紀 愛知淑徳大学, 文学部・コミュニケーション学科, 専任講師 (70260651)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 家族システム機能 / 質問紙法 / 観察法 / 臨床事例研究法 / 学校不適応 / 抑うつ感 / 多変量解析 / 中・高生 |
Research Abstract |
本研究では、信頼性・妥当性の高い家族システム機能を測定する質問紙を多方法を用いて総合的に作成し、更に学校不適応状況を示す生徒の心理特性と家族システムの機能状態の関係を明らかにすることを目的とした。まず質問紙を作成して、地方都市A市やその近郊の市町村の中学高校生を持つ家族から、父・母・子のデータを取り、質問項目の精選のための因子分析を中心とする多変量解析を行った。また、中学生のデータを用いて家族システム機能の認知と学校不適応感や子どもの抑うつ感との関連を見たところ、子どもの家族システム認知が良好な場合は学校不適応感や抑うつ感が減じられるという結果が見いだされた。他に、抑うつ感に関しては母親の家族システム認知が良好でもそれが子どもの認知と一致していない場合、すなわち「うちはいい家族」と母親が独りよがり的に考えているだけの場合はかえって子どもの抑うつ感が増すことが分かった。なお、高校生の質問紙データは現在分析中である。 質問紙の妥当性を検討するために、家族観察の結果と質問紙の結果の一致度を調べる調査に関しては、現在観察データを収集中である。また、臨床ケースにも「よりよい治療を提供するために必要な家族システム機能を測定する質問紙を作る目的で」という説明を行って同意が得られたケースのみに治療前と治療終結時に質問紙を実施し、家族システム機能の測定値に変化が出るかどうかを検討中であるが、こちらはデータの蓄積がまだ不十分で、現時点では解析を行うに至っていないが、将来的に終結ケースが沢山出てくれば、これも十分可能になるものと思われる。
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