Project/Area Number |
07710133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 外国人労働者問題 / 不法就労 / 外国人の定住化 / タイ / 共生 |
Research Abstract |
「外国人労働者問題」は、バブル期の出稼ぎ型「不法」就労者の急増によるさまざまなフリクションの発生という段階から、近年の経済不況のもとで雇用不安が生じ、かつまた一方で外国人労働者の長期滞在化さらには定住化の傾向が深まるなど、あらたな段階に入ってきたと考えることができる。いうまでもなく労働者は一人ひとりが生身の人間であり、異文化を背負いながら日本社会にあって日々生活を再生産している存在である。日本社会との関わりを深めつつある彼らの労働および生活の実態とその問題を地域社会のレベルで明らかにし、「共生」への手がかりを得たいというのが本研究の問題関心であった。 したがって本研究は、長期滞在化・定住化の傾向が深まり、新たな局面を迎えつつある「外国人就労者問題」に対し、外国人労働者の地域社会での生活の再生産という視点から実証的にアプローチすることを目的として進められた。具体的には、タイ人労働者を対象とし、彼らの就労の実態や生活問題および相互扶助のネットワーク等についてインタビュー調査を中心とする事例研究を積み重ねてきた。調査対象としたのは、(1)栃木県宇都宮市周辺および群馬県前橋市周辺(中小企業の男性「不法就労者」)、(2)茨城県土浦市周辺および長野県松本市周辺(風俗関連業種の女性「不法就労者」)、(3)愛知県名古屋市および豊田市周辺(大企業の「研修生」)であり、それぞれのインフォーマントに対して、基本的属性、来日の社会的背景、就労実態、生活実態、生活意識等について長時間にわたるインタビューを行った。 今後さらにこうした事例研究を継続して行い、知見を深めるとともに、ここで得られた成果についても、順次論文としてまとめていきたいと考えている。
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