日本列島の旧石器時代終末における石器群の変遷に関する研究
Project/Area Number |
07710269
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
考古学(含先史学)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
白石 典之 新潟大学, 人文学部, 助手 (40262422)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 旧石器時代 / 後氷期 / 細石刃石器群 / 縄文時代草創期 / 九州地方 |
Research Abstract |
本研究では、日本列島における更新世末から完新世初頭における分化変化の過程と、その背景を明らかにすることを目的におこなわれた。その理由は、この時期は人類史の大きな画期となった土器が出現したときであり、そのプロセス解明は考古学の重要課題であるにもかかわらず、これまで編年には定説をみていないからである。 その上で、つぎの手順で研究を進めた。1、西日本の当該期の石器資料を使い編年を組み立てる。2、その編年を、すでに筆者が完成させている東日本の石器群の編年と対応させる。3、朝鮮半島や中国大陸の資料と比較検討する。4、石器変化の背景を環境との関わり合いから考える。 1については、九州南部の良好な石器群(細石刃石器群)を詳細に現地で観察したことにより、編年を組み立てる見通しを得た。 2については、西日本の石器群との設置地帯である南関東や中部地方の資料を実見することにより、1の成果とすでに得られている東日本の編年との整合的であるということが確かめられた。 3については、文献より大陸の最新の動向を検討し、日本列島の石器群変化を考える際に重要なものを収集できた。 4については、最新の欧米の古環境に関するデータを集め、これらと本研究で得られた成果との関連を検討した。これによると石器群の変化は環境変化、特にヤンガー・ドリアス期の寒冷化と密接な関連性があるとの予測が得られた。 なお、これらの成果は来年度提出予定の、筆者の博士学位請求論文に収録される。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)