Project/Area Number |
07710343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
仏語・仏文学
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
永井 敦子 岐阜大学, 教養部, 助教授 (50217949)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ジュリアン・グラック / シュルレアリスム |
Research Abstract |
今回の研究では、バタイユ、ブランショ、モヌロ等、戦後の代表的なシュルレアリスム批評家とグラックのシュルレアリスム論との比較を行なった。その結果、グラックがシュルレアリスムの限定的な側面を西洋近代の科学的合理主義等から生じた諸矛盾超克の一手段とみなす論拠に、一般に戦前の「シュルレアリスム第二宣言」期の確執からシュルレアリスムの論敵と認識されているバタイユグループの戦後のシュルレアリスム論との類似性が認められた。その内容については、アンジェ大学(フランス)に1995年12月に提出、発表した拙論Julien Gracg et la guerreにおいて詳述した。 研究計画ではシュルレアリスム関連の資料のマイクロフィルム、特に『1947年のシュルレアリスム』展カタログ等を入手し、研究の射程に含める予定でいたが、入手の手続に時間を要し、複写の依頼にとどまったので、今後これらの資料を用いた研究を継続してゆきたい。またそれらを通して、戦後のフランス文学、思想界における実存主義の影響に関するシュルレアリスト側からの批判の論拠の今日的意義を探ってゆきたい。
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