Project/Area Number |
07710366
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
言語学・音声学
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
山本 勝巳 明石工業高等専門学校, 一般科目, 講師 (40249818)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 音節構造 / 生成単位 / Inter-Stress Interval |
Research Abstract |
本研究ではまず、(1)フット長(ストレスの置かれた母音から次のストレスの置かれた母音までの長さ:Inter-stress Interval)、(2)ストレスの置かれた母音の長さ、という2点から、ターゲットとなるISIに対して1-3個までの音節を段階的に挿入して作成した40個の実験文の、日本人英語学習者と英語母国語話者による朗読を分析した。 その結果、どちらの被験者とも音節数の増加に伴うISIの伸長が観察された。英語母国語話者は、母音長を縮めることによってその伸びを押さえているのに対し、日本人学習者の場合にはその伸びを補正することができないことが明らかとなった。その原因として、子音+母音が一音節(1モ-ラ)の基本的単位になるという母国語の音韻規則の影響で子音+子音といった英語の音連鎖の発話がうまく行われない(子音+母音として発話する)ことや、母音長の伸縮が行われないことが分析的に示された。今回の実験では、もとの実験文のISI長に対して日本人英語学習者のISIは英語母国語話者のそれよりも1少ない音節を含むISI長との長さ比にほぼ等しいものが得られた。 更に、「北風と太陽」の朗読と自由発話に見られる言い誤んの分析により、日本人英語学習者の発話では英語の場合でも上に述べた子音+母音の単位が守られていることが観察され、日本語話者の発話生成単位が、母国語の場合だけでなくリズム構造の異なる英語の場合にも子音+母音という構造を保持している可能性が示唆された。この点に関しては、今後英語習得のレベルを要因とした更なる分析が必要であると考える。更に、今後の課題として日本語話者の知覚単位の考察についても検討する必要があるものと考える。
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