戦略的提携関係の形成・維持プロセスに関する実証研究
Project/Area Number |
07730063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
平本 健太 滋賀大学, 経済学部, 講師 (00238388)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 戦略的提携 / 競争優位 / 情報システム / 戦略スラスト / 提携スラスト |
Research Abstract |
まず,既存文献ならびに企業情報データベースの利用によって,本研究の対象となり得る戦略的提携事例を抽出し,当該企業に関するバックグラウンド情報を収集した.同時に文献サーベイを進め,その結果,戦略的提携行動と情報システムの戦略的活用という観点から研究の展開可能性に留意し,情報システムにおける「提携スラスト」(Wiseman,1989)という概念に着目した. 次に,戦略的提携と情報システムという観点から,提携関係の形成プロセスの事例研究を試みた.すなわち,競争優位と競争スラストの概念を整理し,次いで,松下のパナソニック・オーダー・システムとオ-クネットのテレビ・オ-クション・システムの2つの事例を紹介・分析した. 分析結果より以下の4命題を導出した. 【命題1】 競争優位は,明確な競争戦略に基づき独自の情報技術と既存の情報技術の双方を効果的に活用することにより獲得可能である. 【命題2】 競争優位は単独の戦略スラストよりは,複数の戦略スラストの効果的な組合せによって獲得される. 【命題3】 情報システムを導入し競争優位を獲得・維持するためには,情報システム以上に経営管理システムがより重要である. 【命題4】 情報システムの構築によって競争優位を獲得しようとするプロセスは,非情にダイナミックなプロセスである. 上記【命題2】で示されるように,提携スラストと他の戦略スラストを効果的に組み合わせることによって競争優位が獲得される咎示された.このことは,戦略提携活動研究を情報システムの関連性で捕らえようとする試みに一定の意義が認められるものと考えられる.
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Report
(1 results)
Research Products
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