米国における企業間関係とトップ・マネジメント機能への制約条件の実証的研究
Project/Area Number |
07730074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
岩波 文孝 長崎総合科学大学, 工学部, 講師 (40258637)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | トップ・マネージメント / 企業間関係 / 取締役兼任 / 企業間ネットワーク |
Research Abstract |
本研究の目的は,企業間関係の新しい研究方法,すなわち社会的ネットワーク分析の手法を用いて,取締役兼任制の現代的構造を経営学的に分析することであった.本研究は,米国の代表的巨大企業をとりあげ,実証的に分析し,企業間関係の形態的特質,とくに取締役兼任の構造を具体的に解明し,米国と日本との国際比較のための一環として位置づけられる. 本年度は,米国における巨大企業をめぐる人的な会社間関係の定量的分析に重点が置かれた.その際,基礎資料としてNYSEやAMEXの上場会社などを掲載したMoody's Campany Data (USA)を用いて,データ処理し,そのデータに基づき社会的ネットワーク分析の手法を用いて取締役兼任の実態をネットワークとして把握し,取締役兼任制の構造を定量的に明らかにした. 近年の米国の代表的巨大企業をめぐる取締役兼任制の構造は,金融機関をめぐる関係では,競争関係にある商業銀行間での連結,産業会社をめぐる関係では,複数の金融機関とくに商業銀行との連結が確認された.また,取締役兼任を通じて,産業企業や金融企業の緩やかな影響圈が形成されており,その中枢に巨大商業銀行が位置しており,「銀行を中心とする影響圈」が形成されていた.アメリカでは,取締役兼任を通じた企業間関係は銀行を中心とする緩やかな影響圈を形成するという構造を有していることが明らかになった. 今後の研究の展開について,取締役兼任制の構造がもたらす個別会社トップ・マネジメント機能への影響,すなわち取締役兼任制の機能を明らかにしていきたい.
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Report
(1 results)
Research Products
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