Project/Area Number |
07730086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Accounting
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
稲見 亨 西南学院大学, 商学部, 講師 (20268957)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 会計基準 / 調和化 / ドイツ / 国際 |
Research Abstract |
近年、国際会計基準委員会(IASC:1973年設立)の活動を中心とする全世界レベルでの「会計基準の国際的調和化」への取り組みが、会計領域における緊急の課題として、重要なテーマになっている。 これに関して留意すべき点は、「会計基準の国際的調和化」の試みは、IASCの活動によるもののみではないということであり、IASCの活動に先だって、EC(現EU)域内において、すでに「調和化」がすすめられてきたということである。 このような動向の認識のもとに、今年度の研究は、ECという地域レベルでの「調和化」を経たこんにち、新たな段階としてのIASCを中心とする全世界レベルの「調和化」にドイツはどのように対応するのか、その対応の特徴を明確にすることを目的としていた。 本研究の目的を達成するためには、まず、IASCによる「調和化」に対するドイツの側の議論の状況を明確に把握することが重要になる。そこで、とくにドイツ経営経済学説(会計学説)としての対応の特徴の一端を、「会計の調和化-ドイツの会計規定にまだチャンスはあるか-」と題するミュンスター大学ベトゲ(J.Baetge)教授の所説を中心に検討した。そこでは、IASCの問題提起に対して、ドイツ商法会計上の年度決算書目的論に関連づけた論述が展開されているということが明確になった。すなわち、ドイツの会計規定を国際的に承認された規定として認めさせようとするスタンスをとることによって、ドイツ会計の特徴を保持する形での国際的調和のあり方の指針を提供する学説がドイツにおいてみられることが明らかになったのである。この成果を、「国際会計基準(IAS)を背景としたドイツ会計学説に関する一考察」『西南学院大学商学論集』第42巻第1・2合併号,1995年12月,267〜286ページとして公表した。
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