Project/Area Number |
07740069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
井関 裕靖 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究所, 助教授 (90244409)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 共形平坦 / Klein群 |
Research Abstract |
多様体上の平坦な共形構造の空間を調べるのがこの研究の目的であった。多様体がコンパクトであれば、この空間上にはTeichmuller距離を高次元に拡張したものが定義でき、これが完備になることは以前に証明している.この距離の挙動を調べるのが第一の目標であったわけだが、そのためには、平坦な共形構造の空間(Teichmuller空間)をいくらかでも扱いやすい空間の部分集合として実現できれば非常に良い.このことについて、コンパクトなn次元多様体Mの基本群のコホモロジー次元がnより小さく、かつ展開写像が単射的であるような平坦な共形構造を許容する場合に結果を得た:この様な条件を満たすMのTeichmuller空間をある同値関係で割って得られる空間のある連結成分は、Mの基本群のSO(n+1,1)への表現空間に埋め込むことができ、その像はconvex cocompactなKlein群のなす集合の連結成分になっている.この埋め込みにより、Mの平坦な共形構造に、対応するKlein群の臨界指数を対応させる写像が定義できる。この写像は、Teichmuller空間上の汎関数であり、前述のTeichmuller距離に関して一様連続になっている.Klein群の臨界指数は対応する平坦な共形構造のある代表元のスカラー曲率と密接な関連があることが知られているので、これは、Teichmuller距離に関して、曲率に関連した汎関数が非常に良い挙動をすることを意味している。このことの直接の帰結として、convex cocompactなKlein群の擬等角安定性と極限集合のHausdorff次元がKlein群の変形に対して連続に動くことがわかる. 上述の汎関数の極値をとる共形構造は一般には退化しているが、その退化の様子も含めて多様体の位相構造についての多くの情報を持っていることが期待される.発表された論文“Limit sets of Kleinian groups and conformally flat Riemannian manifolds"には、退化せずに極値をとる共形構造について、Klein群の視点から論じてある。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)