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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
D,Eをそれぞれ微分、擬微分作用素環とする。Lをp階モニックな微分作用素とする。L=σ^p+α_<p-1>(x)σ^<p-1>+…+α_0(x)とおく。Lに関する汎関数全体のなす空間をMとする。FεMは F(L)=Σfi_0…i_<p-1>α^<(i_<p-1>)>_<p-1>(x_<p-1>)…α^<(i_0)>_0(xi_0),fi_0…i_<p-1>εC なるかたちのものを考える。MはL→α^<(μ)>_i(x_i)なるかたちの汎関数で生成される。基礎体を複素数からデルタ関数の微分多項式環にすることによりMの生成元をL→α_i(x_i)にとることができる。FεMにたいし▽Fをそのグラヂエントとする。F,GεMに対してポアソン括弧{,}を {F,G}=<L,[▽F,▽G]> で定義する。これはMの生成元に関して一次式になる。このポアソン構造とは別にMの生成元に関して2次式のゲルファント-デイッキのポアソン構造が存在する。アドラ-とメルペッケは1次式のポアソン構造を2次の歪対称なテンソル積と考えそれにヴィラソロ代数をリ-微分のかたちで作用させることによりゲルファント-デイッキのポアソン構造を含むポアソン構造のヒエラルキーを得た。とくにLを2階の微分作用素とするとLはKdV方程式のラックス作用素となる。KPヒエラルキーで同様な方法で高次のポアソン構造を得ようと考えた。これにはつぎの障害がおこる。E_<-1>で高々-1階の擬微分作用素のなす代数とする。P_+及びP_-でD及びE_<-1>への射影とする。LEDに関して (1) P_+L=L,P_-L=0 が成り立つ。しかし一般にLεEのとき(1)は成立しない。(1)の性質はアドラ-とメルペッケの構成法において重要な役割を演ずる。ここでR=P_+-P_-とおくとRはmodified classical Yang-Baxter(MCYB)方程式をみたす。逆に無限次元リー代数gの上のMCYB方程式をみたす線型写像Rを考える。今回行った研究はこの古典r行列とコンパチブルでgの双対空間の上にポアソン構造のヒエラルキーを構成するようなヴィラソロ代数の一般化となる代数を決定することである。
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