Project/Area Number |
07740092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岡田 靖則 千葉大学, 理学部, 講師 (60224028)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | micro local operatoy / Goursat problem / distributions |
Research Abstract |
ある種のクラスの擬微分作用素の正則関数への作用を定義することによって微分方程式を解くという方向の一つとして、複素領域の特性コ-シ-問題のシンボルカリキュラムを持ちいた解析を行なった。これは、フックス型で低階項にレビ条件を課した作用素で、初期面の余次元1の部分多様体で特性的となるような初期値問題であり、この作用素をあるエリプティックファクターで割ったものがJ.Dunauが導入したクラスε_kで可逆になることを用いる。 実の方程式では、やはり低階項に対するLevi条件を課したdouble characteristicをもつ方程式に対して、distributionでの可解性、可微分クラスでの可解性だけでなく、distribution solutionの可微分特異性の形状のsemi-localな評価までを行なうことができた。 hyperfunction/microfunctionという枠組の中では、第2超局所的な観点から見てもレギュラークラスの扱いが非常に簡単だったわけだが、可微分特異性を第2超局所的に扱うには、可微分microfunctionで正則パラメータを持つようなものを扱わねばならない。 代数解析学的なあり方としては、具体的な計算を最小限行なっておき、あとはsweepout methodを用いて(あるいは層としてのコホモロジカルな性質を用いて)大域的な結果を得るのが望ましいのだが、現在の段階では上のような可微分microfunctionに対してはこのような試みは成功していない。上のsemi-localな結果も、標準型に直された擬微分作用素のシンボルの評価から作用できる領域および複素の擬微分方程式のGoursat問題が可解となる領域の大きさを直接計算することによって得ているわけで、その意味ではまだ目的の半ばまでしか達成していないといえる。 しかし、microfunctionが階数有限のmicrofunctionとなる(つまりdistributionで代表される)ための特徴付けとして定義正則関数の増大度を持ちいているのも単項表示されているから可能なのであり、解析的カテゴリの手法が可微分カテゴリの問題に対しても非常に有効であることが確認できたといえる。
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