リーマン面上の有理型関数体及び正則関数環の研究

• Project/Area Number: 07740111
• Research Category: Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
• Allocation Type: Single-year Grants
• Research Field: 解析学
• Research Institution: Yamaguchi University
• Principal Investigator: 郷間 知巳 山口大学, 理学部, 助手 (70253135)
• Project Period (FY): 1995
• Project Status: Completed (Fiscal Year 1995)
• Budget Amount: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000); Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
• Keywords: リーマン面 / 有理型関数体 / 正則関数環

Research Abstract

今回は非コンパクトなリーマン面上の極値関数であるAhlfors functionについての存在および一意性について研究をした。今までの研究により有限型のリーマン面上のAhlfors functionについていくつかの結果が得られてきたが、今回の研究では特に有限型でないリーマン面上のAhlfors functionにつての研究の成果を得た。
具体的には有限型でないリーマン面上のAhlfors functionの一意性にかんする性質、具体的な特徴付け、さらに具体的なAhlfors functionの表現についてもいくつか結果が得られた。特にリーマン面上のAhlfors functionの一意性とそのリーマン面上の有界正則関数環によるresolutionで得られるリーマン面上のAhlfors functionとの間に大きな関係があることが分かった。
次いでAhlfors functionが一意に存在するためのリーマン面に対する十分条件を得た。ある有限型でないリーマン面に収束するような有限型のリーマン面の増大列があったとき、各有限型のリーマン面上のAhlfors functionと増大列の極限となるリーマン面上のAhlfors functionついての関係式を得た。同様にリーマン面上の収束する点列の各点におけるAhlfors functionと収束した点におけるAhlfors functionについても関係式を得た。