圧縮性Navier-Stokes方程式の真空解の研究
Project/Area Number |
07740114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柳 重則 愛媛大学, 理学部, 助手 (10253296)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Navier-Stokes equation / compressible viscous gas / Isentropic gas |
Research Abstract |
本研究期間において、圧縮性粘性流体の1次元アイゼントロピックモデルに対する考察を行い、時間周期的な外力の存在下での時間周期解の存在について結果を得た。 1次元内の有界領域における気体の運動は、温度一定の条件の下で、質量保存則及び運動量保存則の2つの方程式で記述されることが知られている。この方程式系に対して、Dirichret境界条件を与え、境界値問題を考察した。気体に対し外部から加えられる力が時間周期的であるとき、時間周期解が常に存在するか否かを調べることが目的である。気体はアイゼントロピック流である、つまり気体の圧力pと比体積vの間にp=av^<-γ>の関係が成り立つものとする。ここでγは1以上の定数で、断熱定数と呼ばれる。このとき、断熱定数γに依存する定数C(γ)が存在し、外力の大きさがC(γ)でおさえられるならば、外力と同じ周期を持つ時間周期解が少なくとも1つ存在することが明らかとなった。このC(γ)はγが1に近づくとき無限大に発散する。従って任意に与えられた外力に対して、断熱定数が適当に1に近ければ、時間周期解が存在することになる。この意味において今回得られた結果は、理想気体、すなわち断熱定数が1である場合に対して得られていた従来の結果の拡張となっている。 解の一意性に関しても考察を行い、外力がある値より小さければ、解が一意であることが明らかとなった。しかしながら、大きな外力に対して一意性は不明である。数値実験において、2倍、3倍周期解等の存在が確認されており、周期解分岐がおこっているものと予想されるが、数学的な解析は今後の研究課題となっている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)