Project/Area Number |
07740160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
濱名 裕治 九州大学, 大学院・数理学研究科, 講師 (00243923)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ランダム・ウォーク / 多重点 / 中心極限定理 |
Research Abstract |
正方格子上のランダム・ウォークの道の多重点の個数に関する極限定理は、そもそもランダム媒質中のランダム・ウォークの道の大域的性質、特に再帰性の判定条件を与えるために研究されてきた。そこで必要となるのは大偏差原理の成立を保証することなのであるが、その解決にはまだまだ先が長いと言わざるを得ない。しかし、その前段階である中心極限定理については一応の解決をみることができた。これまででわかっていたことは、次元が高いとき、詳しくは5以上のときは中心極限定理が成立し、適当に正規化すれば極限分布は退化している場合も込めてガウス分布になる。そして2次元のときは極限分布がガウス分布にならず、その意味で中心極限定理が成立しない。さらにその極限分布は多重度には依存しないことがわかっている。 そこで3次元のときはどうなるのかと言う疑問が出るのであるが、今回中心極限定理が成立することがわかった。そうなると、「ランダム・ウォークの道の多重点の個数」というものはどういう代物なのかを問わなければならない。つまり、2次元と3次元以上の場合とで挙動がことなること、また、2次元の場合の極限分布が多重度に依らないことの意味を考えることが問題となる。現段階ではこれらの考察を具体的な形の問題としてとらえることを始めたばかりで末た解決するには至っていない。しかし、2次元のとき多重点の個数の分散の主要項が多重度に依らないということをある特殊なランダム・ウォークの場合に示すことができた。
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