可搬型サブミリ波望遠鏡による中性炭素原子の銀河面の分布の研究
Project/Area Number |
07740182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関本 裕太郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70262152)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | サブミリ波 / 中性炭素原子 / 望遠鏡 |
Research Abstract |
我々は可搬型サブミリ波望遠鏡により中性炭素原子の微細構造線(C_1:^3P_1-^3P_0:492.1607GHz)の広域マッピング観測を計画している。炭素原子の第一イオン化電位は11.266eVと宇宙空間で存在量の多い原子のなかで最も小さいことから電離されやすく、電子の量を支配する。そのために炭素原子の存在形態が星が形成される過程や星間空間での化学進化過程の鍵を握る。しかし、中性炭素原子線は地上大気の水蒸気によって減衰するため観測が難しく、これまでに飛行機実験などによる狭い領域のみしか調べられていない。我々は富士山頂が世界的にみて優れたサブミリ波観測サイトであることを、220GHzラジオメータによる大気等過度測定によって実証した。これによると冬季の40%の時間で中性炭素原子線の観測が可能である。 銀河面での中性炭素原子の分布を効率よく観測するためには、小型のデータ収集・制御システムの開発が不可欠である。望遠鏡のデータ収集・制御システムの役割は1.望遠鏡の制御、2.データの収集・記録、3.オンラインモニターがあり、これらを同時におこなう必要がある。これまでの電波望遠鏡ではパソコンを組み合わせたデータ収集・制御システムが用いられてきた。パソコンはシングルタスクであるために1台で3つの仕事を同時にはできない。本研究ではマルチタスクデータ収集システムの開発をおこなうことに成功し、銀河面での中性炭素原子の広域分布を効率よく観測することが可能になった。さらに本システムはデータ通信が可能なことから、将来のサブミリ波望遠鏡の遠隔制御システムの基礎になる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)