Project/Area Number |
07740183
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須藤 靖 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20206569)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | ダ-クマタ- / X線背景輻射 / 銀河団 / 光度関数 |
Research Abstract |
ダ-クマタ-の支配する宇宙モデルにおいて、原始密度揺らぎから重力不安定によって誕生した重力的天体(ダ-クハロ-)の形成率をあたえる公式を導いた。これは1976年にPressとSchechterによって提案された理論を基礎として、従来計算できなかったダ-クハロ-の力学進化までを採り入れた単位時間あたりに形成される天体の質量スペクトルである。これをもとにして銀河団から放出されるX線輻射の重ね合わせとしてX線背景輻射がどの程度説明できるかを計算し、とくに軟X線領域では予想されるクェーサー等の寄与よりも重要である事を発見した(Kitayama & Suto 1996;印刷中)。また、この結果をクェーサーの重力レンズの確率の計算に応用して宇宙論パラメータに与える制限の再検討を行った(Nakamura & Suto 1996;投稿準備中)。さらに、重力的天体(ダ-クハロ-)の形成率に対する相補的な解析的アプローチを試みて、以前の結果と比較しつつ銀河団の温度関数および光度関数を計算した。この結果、冷たい暗黒物質のモデルにおいては密度パラメータが0.3〜0.5の範囲で観測がうまく説明できる事を示した(Kitayama & Suto 1996;投稿準備中)。 上述のように今年度は、ダ-クハロ-の形成率の相補的な計算法の開発とその銀河団への応用を主として研究したため、当初予定の銀河の光度関数の予言を行うには至らなかったが、上記の論文はすでにほぼ完成に近付きつつあり、1、2ヶ月内には、銀河の化学進化の計算を行っている研究者との共同研究を開始できるものと考えている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)