Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
1.A=3シグマ・ハイパー核の構造の理論的研究 現実的なハイペロン-核子間相互作用の特徴に基づいて、A=3のシグマ・ハイパー核の構造を調べた。特に重陽子とその励起状態を芯核にしてシグマ粒子と結合する機構^3_Σn, ^3_ΣH, ^3_ΣHeのアイソバ-について考察した。^3_ΣHeでは、Σ^-+p+p, Σ^0+p+n, Σ^++n+nのしきい値の違いやクーロン力の存在によって一般にアイソスピン混合が現れると期待されるが、3体計算の結果、各チャネル間の結合力が強いためにほぼアイソスピンが良い量子数(96%)になることがわかった。一方、^3_Σnなどでは結合できるチャネルがΣ^-+p+n, Σ^0+n+nに限られるためにしきい値の違いによって束縛できなくなってしまう。現在のところ、採用する相互作用に定量的な不定性が残されているために束縛状態の存在は相互作用のモデルに依存してしまうが、精密な計算によって構造の典型的な特徴は解明された。さらに^4He(静止K^-, π^+)反応スペクトルではの中間状態として^3_Σnを考慮すると実験データを再現できることを理論的に指摘した。一連の研究成果は、軽いシグマ・ハイパー核の存在様式を統一的に理解できることを支持するものである。さらに散乱状態を含めた解析が進行中である。 2.K^--p, K^--d, K^--^4He原子のX線スペクトルの理論的研究 このエキゾチック原子はハイパー核を生成するための始状態であり、現在実験データの解析が進められているなど、注目されている課題の一つである。拡張されたLeon-Betheモデルを用いてK^--p, K^--d, K^--^4He原子のカスケード計算からx線スペクトルの理論的解析を行い、実験データとの比較した。
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