マイクロクラスターにおける電子・振動結合とスペクトロスコピー
Project/Area Number |
07740250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
矢花 一浩 新潟大学, 理学部, 助教授 (70192789)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | マイクロクラスター / プラズモン励起 / 密度潤関数法 / RPA近似 / フラーレン |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、マイクロクラスターの構造、特に電子・振動結合に関係する励起構造のスペクトルを、第一原理的な手法を含む理論的方法を用いて分析することである。 今年度は、まず電子・イオン間の相互作用に対して、接触型の擬ポテンシャルを用いて、リシウムクラスターのプラズモン励起における電子・イオン相互作用の重要性を明らかにした。また、強結合模型を用いることによって、フラーレン分子の双極許容の分子振動モードの光吸収強度の計算を行った。結果は、単純な強結合模型は電子・振動結合に対して定量的な精度を持たないことが明らかになった。 より精度の高い計算を行うため、ノルム保存擬ポテンシャルを含む第一原理的な手法を用いて電子・イオン結合の分析を試みた。比較的大きなクラスターをも扱うために、基底関数を用いない実空間での差分法に基礎をおく方法を開発し、時間依存密度潤関数法の方程式を陽に解くことにより応答関数の計算も可能となった。 差分法に基づく解析をリシウムクラスター及びフラーレン分子に対して適用し、この方法が大きな系の扱いに有効であることを確かめた。またプラズモン励起も時間依存密度潤関数法で極めて精度良く記述され、その際非局所な擬ポテンシャルの果す役割も明らかにされた。 イオンの動的運動と電子の結合の効果の分析は、今後の課題として残された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)