Project/Area Number |
07740274
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
|
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
関根 ちひろ 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (60261385)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 極低温 / 高圧 / 強磁場 / 重い電子系 / 電気抵抗 |
Research Abstract |
極低温、高圧、強磁場という多重極限下において、重い電子系化合物の物性を調べるために多重極限装置の開発を行った。この装置は脚長20トン高圧プレス、極低温クライオスタット及び超伝導磁石を組み合わせたものであり基本的な構造は、ほぼ完成状態にあった。しかし、圧力の変化、保持は手動で行っていたため。実験精度や効率の面で問題があった。そこで圧力を精密に制御するために精密圧力保持装置(理研精機社製)を取り付けた。この装置の使用により、加圧、減圧、保持を自動で行うことが可能となった。これで実験を開始するのに必要な準備が整ったといえる。これまでに行った実験を以下に示す。 1 強度試験:多重極限装置の安全性の確認及び基礎データを得る目的で各種強度試験を行った。その結果、通常の使用に対して十分な機械的強度を有することが確認された。 2 予備実験:圧力較正、温度計較正等の予備実験を行い、これで本格的な測定を行う準備が整った。現在、温度範囲2K〜300K、磁場範囲<9T、圧力範囲<2GPaの多重極限条件下で電気抵抗、熱膨張の測定が可能となった。 3 電気抵抗測定:(1)室温におけるマンガニン線の電気抵抗測定を行い、試料が置かれる圧力セル内に発生する圧力は少なくとも2GPa付近まではプレスによる荷重と比例関係にあることを確認した。(2)現在、複雑な磁気相図を示す重い電子系反強磁性体の電気抵抗測定を行い、転移点の圧力依存を詳しく調べており、予備的ではあるが興味深い結果を得ている。
|