精密磁気抵抗測定システムの開発とその高温超伝導体への応用
Project/Area Number |
07740289
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永崎 洋 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20242018)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 高温超伝導体 / 磁気抵抗 / 低次元銅酸化物 |
Research Abstract |
常伝導状態における銅酸化物超伝導体の磁気抵抗は、電気抵抗、ホール係数等とともに系の電子状態についての情報を与えてくれる基本的な物理量である。とりわけ、電気伝導が遷移金属イオンのd電子のスピン自由度によって支配されていると考えられる銅酸化物系のような遷移金属化合物において、磁気抵抗は磁場によるスピン自由度の変化と電気伝導を直接結び付ける物理量であるため、系の低エネルギー励起についての情報を得るためには最も適した手段である。実際、理論面からも、高温超伝導体や磁性金属の磁気抵抗に対する予言は数多くなされており、その実験による検証は実験家の急務である。 本研究では、上記の目的意識のもと、常伝導状態における銅酸低温物性測定における温度制御技術の改良につとめ、抵抗温度計を用いて誤差0.01K以内での長時間の温度制御に成功した。。これを現有するロックイン増幅器と組み合わせることにより、精度6桁の精密磁気抵抗測定が可能となり、高温超伝導体La_<2-x>Sr_xCuO_4系の単結晶の磁気抵抗測定に成功した。本研究成果はPhysical Review Bに掲載予定である。 また、本研究では銅酸化物Sr2CuO3が理想的な一次元系であり、磁気的測定から理論の検証ができうることを示唆する結果を得ており、(Physical Review Letters掲載予定)次年度以降はこの系の磁気抵抗測定等から低次元系の物性について総合的な実験研究を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)