Project/Area Number |
07740297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鄭 国慶 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (50231444)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 高温超伝導 / 酸化物 / Tl_2Ba_2Ca_2Cu_3O_<10> / スピンゆらぎ |
Research Abstract |
本研究の当初の目的は,銅酸化物人工格子の研究であったが,その人工格子を構成する酸化物高温超伝導体のいくつかの性質をさきに究明する必要があったので,平成7年度は主にその研究を行い,人工格子の研究は現在進行中で,成果は間もなく発表する予定である。以下,酸化物高温超伝導体Tl_2Ba_2Ca_2Cu_3O_<10>(T12223)について研究成果を述べる。 T12223の超伝導転移温度T_cは125Kで,YBa_2Cu_3O_7(Y123,T_c=92K)に比べて3割以上も高い。その原因の究明は高温超伝導の発現機構の解明に重要な手がかりを与えるものと考えられる。本研究では^<63>Cu,^<17>O及び^<205>TIのNMRを行い,スピンゆらぎの特性を解析した。その結果,Y123に比べて,スピン相関長ξは同程度であるが,スピンゆらぎのスペクトルウエートが高エネルギー側に移っていることが判明した。具体的に,反強磁性スピンゆらぎの特性エネルギーГ_Qは4割ぐらい大きいことが明らかになった。スピンゆらぎによる超伝導の機構では,T_cはГ_Qξ^2に比例する。したがって,この実験結果は高温超伝導がスピンゆらぎによって実現していることを示唆するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)