Project/Area Number |
07740331
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渕崎 員弘 九州大学, 理学部, 助手 (10243883)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | セルパターン / 3次元 / パーテックスモデル / 結晶粒成長 / ボロノイセルパターン / ノイマン則 |
Research Abstract |
一昨年度、3次元セル構造の動力学を記述するためのバ-テックスモデルを案出した。今年度はこのモデルの大規模な計算機シミュレーションを行いセル構造を幾何学的に特徴づける様々な統計量に関するextensiveな解析を行った。その過程で他のモデルに比べて圧倒的な効率の良さで同程度の統計精度を持つ結果が得られることが分かった。また金属或いはセラミックスの多結晶体について実験的に得られているこれら幾何学的統計量の分布も良く再現している。得られた結果の内、特に今後統計力学において理論的な発展を刺激すると考えられる次の2点に関して述べる。 1.ボロノイセルパターンからのずれとセルの体積分布関数(結晶粒成長国際会議招待講演) ボロノイセルによる空間のランダム分割に関しては幾つかの厳密な結果が知られており、これを成長するセル構造にも適応する試みがあるが、背後にある物理を無視し得ないことが得られたセルの面数分布からも明らかになった。また一方ではランダムボロノイ分割によるセルの体積分布はΓ-分布で特徴づけられる事が分かっているがこの事とシミュレーションの結果は矛盾しない。即ち、背後にあるセルの成長機構によりΓ-分布の特殊な場合である指数分布が実現していると考えられる。 2.3次元セルパターンにおけるvon Neumann則(StatPhys-Taipei-1995招待講演) 2次元セル構造系からの類推で3次元セル構造においてもセルの平均成長率はその面数のリニアな関数であると予想されていたが現時点での我々のシミュレーションで得られた結果から判断する限りこの予想は正しくないことが分かった。但しこの点については現モデルを更に改良して今後も検討して行く予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)