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移動度の測定によるクラスターイオン生成機構の解明

Research Project

Project/Area Number 07740359
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 物理学一般
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

田沼 肇  東京都立大学, 理学部, 助手 (30244411)

Project Period (FY) 1995
Project Status Completed (Fiscal Year 1995)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywordsクラスター / イオン移動度 / 三体結合反応 / 極低温 / 移動管法 / 輸送理論 / 反応速度 / 化学平衡
Research Abstract

極低温移動管内に於いてヘリウム気体分子とイオンとの衝突の繰り返しによってヘリウムクラスターイオンが生成する現象は,三体結合反応によるものと考えられている.これは極めて基本的な反応素過程であるが,その機構の詳細は未だに解明されているとは言い難い.反応しながら移動するクラスターイオンの平均的な速度(移動速度)を測定し,そのサイズ依存性から反応機構に関する知見を得ることが本研究の目的である.測定対象としては,クラスター生成速度の大きなO_2^+を凝集核としたクラスターイオンO_2He_n^+を選んだ.実験の結果,移動管内の温度・圧力・電場強度を一定にしたままでn=0から魔法数であるn=12までの全てのサイズのクラスターについて,それぞれの移動速度を測定することに成功した.
移動速度はイオンと気体分子との衝突断面積に依存するのでサイズが大きいほど遅くなると考えるのが自然である.一方,ヘリウム原子の結合と解離とが繰り返されて反応が平衡に達している場合には,移動速度はサイズに依らず一定にあると言われている.実験結果はこれらの予想とは異なり,n=0〜2とn=3〜12とで大別されるが,それぞれのグループはほぼ一定の速度を示した.この結果はn=2とn=3との間に反応機構の上で大きな違いがあることを示唆している.実際,n=2はこのクラスターにおけるもう一つの魔法数であり,構造的に非常な安定性を持つことが判っている.移動速度の測定結果からは,n=2のクタスターがそれ以上のサイズのクラスターのイオンコアであると考えると,反応は一種の平衡に達していると見なすことができる.しかしながら,別種の実験を行った結果,平衡にはないことが明らかとなった.従って,これは矛盾した推論と言わざるを得ない.さらに議論を進めるためには,より多くの実験結果を蓄積すると共に,これまでにない輸送理論を新たに構築する必要性を痛感する.

Report

(1 results)
  • 1995 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Joseph Sanderson: "Ion mobility measurements for O^+ and N^+ in helium gas at 4.35K" J.Chem.Phys.103. 7098-7103 (1995)

    • Related Report
      1995 Annual Research Report

URL: 

Published: 1995-04-01   Modified: 2016-04-21  

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