Project/Area Number |
07740394
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤本 正樹 名古屋大学, 理学部, 助手 (30242811)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 磁気圏プラズマ / 電磁流体力学 |
Research Abstract |
磁気圏での大空間スケール現象を対象とする時は磁気流体近似が有効であり、実際、MHD理論は磁気圏現象の大まかな抽像を与えることに成功しいている。ところが、磁気圏境界層の物理過程という問題については、MHD近似は無力なものとなってしまう。そこでは、プラズマ輸送・エネルギー変換が様々な時間・空間スケールの物理の組合せの末に起きており、このようなプラズマの運動論的性質までも取り入れて物理プロセスを観測的に明らかにするには、磁場やプラズマ密度・温度といった流体的なパラメータだけではなく、粒子分布関数データを解析することが有用である。この研究では、GEOTAIL衛星の粒子データ(3次元・時間分解能12秒)を解析して磁気圏低緯度境界層(LLBL)の構造をいくつか明らかにすることができた。まず、昼側部分について、(1)LLBLは二層構造をしており、その外側層では太陽風的な冷たいプラズマが尾部方向に流れている、また、内側層では太陽向き対流があり、そこでは太陽風的プラズマと磁気圏プラズマが混合している。(2)外側層は磁気リコネクションによってつくられたものである。(3)内側層(混合層)の生成については未解明。また、夜側(尾部)での観測から、(4)尾部境界層で太陽風プラズマの磁気圏への侵入が低緯度領域において起きている。(5)尾部低緯度から侵入した太陽風的プラズマの一部は、比較的近地球部でプラズマシートに取り込まれ、遠尾部起源の熱いプラズマとは異なる冷たい成分をなす。
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