Project/Area Number |
07740461
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
朝日 剛 大阪大学, 工学部, 助手 (20243165)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 表面和周波 / フェムト秒レーザー / フェムト秒白色光 |
Research Abstract |
フェムト秒レーザーパルスと白色光パルスとの和周波を発生することによって広い観測波長域をもつ表面和周波発生装置の制作を試みた。従来の多くの実験では、レーザー光そのものを光源としているため波長域が限られていたが、白色パルス光を用いることで一度に広い波長域を観測できると考えたからである。光源には、現有の増幅器付きチタンサファイアフェムト秒レーザーの基本波(波長780nm、パルス幅170fs)とそれを水中に集光して得られるフェムト秒白色光を用いた。和周波発生のためにはこの二つのパルスを時間的、空間的に重ね合わせることが必要である。レーザーパルスを二つに分け、一方は白色光に変換した後試料に照射し、もう一方は光学遅延回路によって時間的タイミングをとった後試料に照射する光学系を組み立てた。試料位置に非線形光学結晶をおき、二つのパルス光の和周波の強度をモニターすることによって、パルス間の遅延時間を調整した。非線形光学結晶を用いた場合は和周波は目視で確認できるほど強く、またその波長範囲は280nmから420nmであった。これは元の光では可視光全域に対応し、広い波長範囲を連続的に分光測定できることを示している。また、基本波の遅延時間を変化させることによって白色光パルスの時間幅を測定したところ約350fsであった。この装置を用いて表面和周波の発生を試みたが、現時点では目的とする成果は得られていない。試料には、ロ-ダミン、フタロシアニン誘導体の濃厚溶液と空気の界面、あるいはサファイアプリズムとの界面を利用した全反射条件での測定などをいくつか試みたが、和周波の発生は確認できていない。しかしながら、フェムト秒白色光を用いた和周波発生は表面、界面の分光分析法としては非常に重要と考えられるので、今後、光学系、検出法の検討を重ね測定装置の実現をめざしたい。
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