Project/Area Number |
07740558
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
坂東 俊治 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (20231540)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 炭化物 / 超微粒子 / グロー放電 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
遷移金属炭化物超微粒子は、従来、レーザーパイロリシスにより合成されてきた。レーザーパイロリシス法では、加熱領域が非常に小さく、反応空間の不均一性が問題となり単一相の超微粒子を得ることがかなり難しい。本研究では、このようなレーザーパイロリシス法の欠点を解消するため、広範囲にわたり均一に加熱できる低圧ガス中でのグロー放電を用いて遷移金属炭化物超微粒子を作成することを試みた。反応前駆体としては、Feカーボニル蒸気をエチレンガス流中に混合し、低圧アルゴンガス中で放電実験を行った。通常のグロー放電圧力領域(10^<-1〜>10^<-2>Torr)よりも高い圧力の領域(10^<1〜>10^2Torr)でも500Ω程度の保護抵抗を放電回路に直列につなぐことにより、アーク放電を防ぎ、グロー放電を安定に持続させることに成功した。微粒子の生成条件の最適化は、現在行っている。現在までに得られた微粒子の構造解析および組成分析は、透過型電子顕微鏡、光電子分光法を用いて定量的に行っている。現在までの結果として、レーザーパイロリシスより得られる微粒子と同じように、反応生成室の圧力を変化させることにより、いろいろな相の炭化鉄微粒子を作成することが可能であることがわかった。まだ当初の目的である単一相の微粒子を得るところまで至っていないが、実験条件を最適化することにより実現できる。粒子直径は、10nm程度以下であるが、反応生成室を満たすガスをヘリウム等に変えることにより小さな粒子直径を持つものを生成させることが可能である。装置自体は、レーザーパイロリシス法によるものに比べ安価であるため、実用性の面で期待するところが大きい。
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