Project/Area Number |
07740573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
安井 孝志 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (60270998)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ピリミジルアゾナフトール / プレカラム誘導体化試薬 / 逆相高速液体クロマトグラフィー |
Research Abstract |
プレカラム誘導体化-逆相高速液体クロマトグラフ分離を用いた金属イオン(Cu^<2+>,Co^<2+>,Ni^<2+>,Fe^<2+>)の同時定量において、誘導体化試薬としてのヘテロ環アゾ化合物の構造の差異が金属錯体の保持に及ぼす影響を詳細に検討した結果、試薬置換基の位置、極性、かさ高さを任意に設定することにより錯体の保持をコントロールできる可能性がこれまでに見い出されてきた(ピリジルアゾ化合物系)。その中で、中性錯体を形成するニッケルおよび鉄の分離度は、ジエチルアミノ基(-N(C_2H_5)_2)を導入したとき最も良好であり、試薬の外郭に位置する窒素原子が、構造の似ているこの2つの錯体の性質に顕著な差を与えることが示唆された。 そこで、本研究では、ヘテロ環として、窒素原子1個を含むピリジン環に対して、さらに金属への配位に関与しない窒素原子1個を含むピリミジン環を導入した2-(2-ピリミジルアゾ)-1-フェノール(PMP)を基本骨格とする類縁体の性能評価を行い、(1)Ni(II)とFe(II)の分離度の向上、(2)試薬置換基効果の一般性、を検証することにした。今年度は2-(2-ピリミジルアゾ)-1-ナフトール(α-PMAN)と1-(2-ピリミジルアゾ)-2-ナフトール(β-PMAN)を合成し、ODSシリカ固定相とアセトニトリル/水系移動相を用いて保持挙動を詳細に検討した。同条件下で行ったピリジルアゾナフトール(α-PAN,β-PAN)系との比較から、以下の知見を得た。 (1)ピリミジル環を導入したことにより、すべての錯体の保持が小さくなるが、Ni(II)錯体の保持の減少する割合がFe(II)錯体に比べて大きいため、分離度が著しく向上した。 α-ナフトールとβ-ナフトールの差異が各金属錯体の保持に与える影響はPANの場合と同じであった。すなわち、α-型では、β-型に比べて、Co(III)錯体およびLの保持は大きくなり、Cu(II)錯体の保持はほとんど変化しない。その結果、Cu(II)錯体とCo(III)錯体間の分離度が向上する。 これらの結果は、他の置換基を有する類縁体への展開に大きな興味を与えるものである。
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