Project/Area Number |
07740604
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生態
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
唐 艶鴻 国立環境研究所, 地球環境研究グループ, 主任研究員 (40270590)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 光合成 / 光環境 / 蒸散 / 光合成誘導反応 / 水利用効率 / 陽葉 / 陰葉 / 熱帯植物 |
Research Abstract |
温帯稚樹三種(Camellia japonica, Quercus myrsinaefolia, Q.serrata)と熱帯稚樹三種(Shorea hypochra, Styrax benzoin, Aegle marmelos)を二つの光条件(50と500μmolm^<-2>s^<-1>)下で生育させ、陰葉と陽葉について光合成誘導反応を測定し、以下のような実験結果を得た。 まず、光強度を50から500μmolm^<-2>s^<-1>まで上昇させてから約20分から40分以内に光合成が強光に応じた光合成速度の98%に達した。誘導時間は陽葉より陰葉の方が短いが、種間の差が明瞭ではなかった。変動光環境下で稚樹の炭素収支を評価するため、光強度を上昇させてから実測した積算光合成量と理想状態下で予測した積算光合成量を比較し、光合成誘導反応効率を検討した。熱帯稚樹のA.marmelosでは陰葉と陽葉の騒動効率がほぼ同じような値を示すが、他のすべて樹種では陰葉の誘導効率が陽葉より明らかに高いことが示された。 次に、光合成誘導反応の水収支を評価するため、水利用効率の時間変化を求めた。S.hypochraの陽葉では光強度の上昇に伴って水利用効率が一時的に上昇し、その後徐々に低下し、50μmol CO_2mol^<-1>H_2Oの前後で一定になった、一方、陰葉では光強度が上昇してすぐに水利用効率が一定の高い値になることが示された。他の樹種について同じ様な水利用効率の時間的変化パターンが認められたが、樹種によって水利用効率の変動範囲は大きく異なることが示された。 さらに、環境湿度を変えて稚樹の誘導反応を測定したところ、熱帯稚樹三種では相対湿度が65-80%の間に誘導反応がもっとも速いことが明らかになった。 以上の結果から、温度、湿度などの環境要因が各樹種の誘動反応への影響をさらに研究する必要があると考えている。
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