Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
本研究は青色光による光屈性の機構を電気生理学的,生長生理学的観点からの解明をめざして始められた. まずはじめに材料とするトウモロコシ幼葉鞘の光屈性の誘導条件として,幼葉鞘の長さ,照射光量に関する検討を行った.その結果,幼葉鞘の長さ22〜25mm,青色光の照射光量を6μmol/m^2の時にもっとも強い屈曲が誘導されることがわかったため,この条件が適当であると判断し,以後の実験をこの条件下で行うこととした. 作動トランスを用いて屈曲を経時的に測定する方法についての検討を行ったが,上記屈曲誘導条件下では幼葉鞘は伸長生長しながらの屈曲となること,また,植物は伸長時に回旋運動を起こすことから,幼葉鞘先端部の動きを横方向の1次元の動きで取り出そうとする作動トランスを用いた方法には無理があることがわかった.現時点では解像度,金銭的問題からビデオシステムを用いたリアルタイムの解析方法を導入することは難しいので,カメラを用いた写真法に頼らなくてはならない. 次に,青色光による光屈性誘導過程の電気生理学的解析として,青色光照射側,陰側の表面電位を,経時的にとらえることを目的として4点からの電位情報を得ることのできるアンプを自作した.フィルム缶に1%寒天培地を固めたものにトウモロコシめばえを植え付け,根外部の寒天部を規準電位として幼葉鞘先端部,基部等の電位測定を試みたが,長時間安定し,再現性のある電位は記録できなかった.そのため現在は,幼葉鞘の節下部で切断した切片を用いて電位測定をする,より単純化した系の開発を試みている.
|