感桿型視細胞におけるロドプシンとGq型G蛋白質との相互作用ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
07740646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物生理・代謝
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺北 明久 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30212062)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 無脊椎動物 / 視細胞 / 光情報変換 / ロドプシン / G蛋白質 / ダイナミクス |
Research Abstract |
無脊椎動物の感桿型視細胞では、動物種によりlatencyが異り、光情報を変換するための分子間ダイナミクスに差異があると考えられる。ロドプシン・Gq間相互作用のダイナミクスを解明するために、相互作用の時間軸にそった検討と、動物種間により構造が大きく異なるβサブユニットの検討が必要であると考え以下の実験を行った。 A)Gqを活性化するロドプシン光反応中間体の同定 イカ感桿膜を可溶化し、GTP存在・非存在下で低温時間分解分光測定を行い、Gqと相互作用するロドプシンの反応中間体の同定を試みた。反応中間体は解明できていないが、光活性化型ロドプシンによるGqの活性化は時間と伴に低下することを見いだした。このメカニズムについては現在検討中である。最終産物であるメタロドプシン以外の中間体がGqを活性化していることも考えられる。 B)ザリガニGqβの同定 ザリガニは、動物種としてはハエに近いが、latencyはイカによくにている。ザリガニのG蛋白質βサブユニッとを同定するために、Gqαと結合しているβサブユニットとを架橋材を用いて架橋し、抗Gqα抗体で免疫沈降た。その結果、39kDa蛋白質が、GTP存在下では架橋されないが、GTP非存在下でGqαと架橋され沈降した。39kDa蛋白質の部分アミノ酸配列を調べたところ、ハエのGβeと高い相同性を示した。すなわち、ザリガニGqのβサブユニットはイカタイプではなくハエタイプであり、この特異なGβeタイプのβサブユニットと短いlatencyとの関連はないことが示唆された。また、本研究結果は節足動物と軟体動物ではβサブユニットが関連する光情報変換機構に差異がある可能性も示している
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)