Project/Area Number |
07740670
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
人類学(含生理人類学)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
國松 豊 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (80243111)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | エナメル質 / 非破壊的計測 / ニホンザル / 化石類人猿 / X線撮影 / 画像処理 |
Research Abstract |
化石霊長類の研究においては、化石として保存される確率の高い歯牙の形態学的研究が中心となる。近年、化石類人猿研究の分野において、大臼歯のエナメル質の厚さが重要な形態的特徴のひとつとして注目されるようになった。エナメル質の厚さを数量化する方法はマ-ティン(Martin,1983,1985)によって考案されて、現生類人猿の他に若干の化石類人猿や化石人類の大臼歯に適用されている。しかし、その方法は標本を実際に切断せざるえないため、貴重な化石資料に対して使うことには厳しい制約が存在する。そこでモルナ-ら(Molnar et al.,1993)は、クラピナ遺跡のネアンデルタール人の大臼歯に対して、X線写真と画像処理を組み合わせることによって、非破壊的に大臼歯エナメル質の厚さの測定を試みた。しかしながら、後者の方法によって得られたエナメル質の厚さの数値が、実際の厚さとどれほど相関しているかという点を明らかにする必要がある。今回の奨励研究では、その部分の検証を目的とした。資料として、比較的容易に入手できるニホンザル骨格標本(京都大学霊長類研究所所蔵)を使用した。ニホンザル大臼歯を側面からX線で撮影した。出来上がったX線写真は、スキャナーでマッキントッシュに読み込み、画像データとした。マッキントッシュの画面上で画像ソフトをもちいて大臼歯X線像の計測をおこなったが、X線撮影時の大臼歯の置き方、照射時間などが結果に影響を与えた。また、X線像上ではエナメル質の外部境界や象牙質との境界がぼやけるため、その部分の正確な決定にも問題なしとはいえなかった。
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