Project/Area Number |
07750008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
芝内 孝禎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00251356)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 表面インピーダンス / 空洞共振器 / 高温超伝導体 / 有機超伝導体 / ジョセフソン・プラズマ / 磁場侵入長 |
Research Abstract |
本研究の成果として、まず超伝導マグネット中での表面インピーダンスの測定が可能な24.5GHzにおけるCu空洞共振器を設計・作製した。この共振器に超伝導体試料を挿入することにより、Q値および共振周波数の測定から表面インピーダンスの実部・虚部を求めることができる。 超伝導体試料として、まずBi系高温超伝導体について電場ベクトルが超伝導層に垂直な方向で測定を行ったところ、特徴的な磁場で、表面抵抗にピークを観測した。これはごく最近議論されている層状超伝導体に特有の現象であるジョセフソンプラズマによるものであると理解できる。また、同時に虚部である表面リアクタンスにも異常が観測された。さらに、試料の酸素量を変化させることにより、キャリアを増加させると、特徴的な異常は鈍っていくことがわかった。これらの振る舞いを定量的に理解するため、誘電関数を2流体モデルを用いて表すことによって、表面インピーダンスの計算を行った。それによると、測定周波数とプラズマ周波数が一致した時に、実験結果で見られた異常な振る舞いが起こることが完全に理解され、キャリアを増やすとプラズマ周波数が大きくなることに伴って、異常がダンプされることが明らかになった。 さらに、高温超伝導体以外の層状超伝導体として知られているBEDT-TTF系の有機超伝導体についても同様の測定を行ったところ、Bi系高温超伝導体と同様の振る舞いをはじめて観測した。これにより、ジョセフソンプラズマが高温超伝導体特有の現象ではなく、層状超伝導体に共通する現象であると結論することができる。
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