X線CTR散乱法によるシリコン熱酸化膜中の結晶相の面方位依存性
Project/Area Number |
07750038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
志村 孝功 大阪大学, 工学部, 助手 (90252600)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | SiO_2 / Si界面 / 薄膜 / CTR散乱 / X線回折 |
Research Abstract |
熱酸化させたSi(111)およびSi(110)のウエハ-からのX線散乱強度の測定を行った。 その結果、SiO_2/Si(111)については、111ブラッグ点から延びるCTR散乱の低角側、つまり、逆空間上の0.45 0.45 0.45近傍に酸化膜からの散乱と思われる回折ピークを観測することができた。また、このピークの強度は、酸化膜厚に依存しており、膜をエッチングで除去すると消えることも確認された。さらに高分解能測定により、そのピークがラウエ関数的な強度分布をもっており、その周期の逆数が膜厚に対応していることもわかった。これらの結果は、Si(001)を熱酸化させた試料と同様の結果であり、SiO_2/Si(001)と同様に、界面近傍だけでなくほぼ酸化膜全体に結晶相が存在していると考えられる。 そこで(001)面と同様に、面内方向には基板と同じ大きさで、放線方向には約2倍に延びた格子を考え、シリコンとシリコンの間に酸素が入った構造を仮定して散乱強度の解析を行った。その結果、定性的ではあるが実験結果を満足する結果を得られた。 SiO_2/Si(110)の試料についても同様に、111ブラッグ点から延びるCTR散乱の低角側の0.45 0.45 1.00の近傍に酸化膜からの散乱ピークが観測された。また、そのピーク強度の膜厚依存性、ラウエ関数的な強度分布及びその周期の膜厚依存性も確認された。これらの結果は、(001)面、(111)面上の熱酸化膜の結果と同じであり、(110)面上の熱酸化膜中にも結晶相が存在していることがわかった。また、その散乱ピークの位置から、結晶相の構造は基板の結晶構造を反映していると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)