Project/Area Number |
07750068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
覚間 誠一 北海道大学, 工学部, 助手 (90204338)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 半導体レーザ / 複合共振器構造 / 微小変位測定 / ヘテロダイン法 / 光帰還 |
Research Abstract |
本研究の目的は、通常は干渉計測に有害であるとされる半導体レーザへの光帰還効果に着目し、逆に本効果を積極的に利用することで100分の1波長以下の非常に微小な測定対象物体の移動を高精度、高安定かつ容易に計測する新しい方法の開発にある。まず測定の基本原理となる半導体レーザに反射鏡により光帰還を行った時の発振スペクトル変化の特性について実験を行った結果、発振周波数の決定条件が帰還光の位相に依存し、反射鏡とレーザ出射端面とで形成される複合共振器の共振周波数で発振周波数が決定されていること、 および発振スペクトル幅にも光帰還により狭窄化効果が生じることを確認した。特に後者では、光帰還時のスペクトル幅は自由発振時の約10〜100分の1にまで減少することがわかり、発振周波数変化をヘテロダインビ-トから求める際により有利な条件を与える。次に本手法の変位検出システムとしての性能を検証すべく、反射鏡位置を電歪素子にて微小に移動させ、同時に生じる発振周波数変化を局部発振半導体レーザとの光ビ-ト周波数から測定したところ、反射鏡移動に比例して発振周波数が線形にシフトし、変位量を周波数変化として検出できることが確認された。ただしその分解能、精度の制限要因は本手法の場合、使用する半導体レーザ自体のもつ周波数ドリフト、および帰還光路内の空気揺らぎによる周波数変動の2つに大別され、特に前者は長時間の観測時間内の測定精度に大きく影響し、今後の性能向上のためにはこの点について改善することが特に重要であると考えられる。現時点では、従来の方法と同等の約10nmの変位測定精度を容易に得ることができ、周波数安定化システムの付加によりさらに精度向上を図ることが可能である。
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